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判決への道程 その1 大不作と農協

2018.12.24

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みどり帽子

 農協の資材店舗で肥料・農薬などを予約注文した組合員に、庄内みどり農協オリジナル帽子の進呈がありました。

 シンボルマークの上部グリーン部分は“MIDORI”の「M」、新緑萌ゆる山並みであり、自然の生命観・フレッシュな躍動感を表現しています。下部のオレンジ部分の楕円は、大きな恵みをもたらす豊かな大地をイメージさせるとともに、新しいフィールドを見据える眼、既成概念にとらわれることのない自由な発想を生む無垢な瞳であり、行動力あふれる情熱を表現しています。(→農協HPより引用)

 先日、原告団への勧誘に数名の組合員へ伺い、委任状に署名・捺印を戴きました。4名の提訴から始まった今回の約定に沿ったコメ精算金支払を求める裁判は、同意して戴ける組合員の着実な拡がりを見せ、100名を超える規模にまで膨らみました。私たちが勧誘すると組合員の皆様は、行く先々で本裁判をマスコミや人づてにご存じなのか関心を寄せる方が大半で、説明を聞き終えた途端に理解して同意を戴けるので逆に驚いてしまいます。現在は100名超えでひと区切りの「原告団第一陣」としての判決を山形地方裁判所鶴岡支部から戴きながら、「原告団第二陣、第三陣」と他の組合員の皆様への拡がりを勧めて行きます。

 さて、提訴してから足掛け3年目の年の瀬を迎えています。前回の弁論準備手続きでは、3名の裁判官が出席し原告・被告双方に対して主張の明確化と争点の集約化を促すと同時に、現在の担当裁判官の下で早期に裁判の終結を目指す旨の表明がありました。要は、『準備書面で拡張項目の決定と最終の主張をせよ!』という意味と捕らえて、近々最終判断(和解か判決か)を行なわなければならないと言う強い意志を感じた法廷でした。

 そこで、原告団が本訴訟の最終準備書面に載せる請求金額の根拠とする争点をまとめてみました。

『約定に沿った精算を求めます!』

 これまで私たちは一貫して約定(契約書)に沿ったコメの精算を求めてきました。そして、この裁判を通じて分かってきたことは、被告庄内みどり農協が自ら策定し、決定した定款・規定・要領・約定を守らず、被告の都合の良いようにコメの精算を独自方法で行い、不当な収益を上げた事実が浮き彫りになってきたことです。

①2重に徴収している事実を確認

 倉庫利用料・販売生産対策費・検査手数料を約定(契約書)に反して共同計算の外で徴収し、共同計算内の経費を少なく見せ、いかにも精算額を高く見せて、庄内みどり農協が販売するコメが高く売れているような錯覚を私たち組合員のコメ売渡農家に感じさせていました。

②過払いが無い品種からも一律459.23円/俵 引落し

 私たちがコメの問題に疑問を持つきっかけの平成21年産米が大暴落した年産の精算では、全農委託販売分の一部の品種が仮渡金の過払いが生じる事態になり、ドサクサに紛れて過払が発生していない品種も含め全品種から、459.23円/俵当たり を徴収していることも判明しました。

③直販メリットで約定に記載のない農協収益を上げていた

 また、被告農協は、約定から逸脱した精算方法を行い、共同計算の外で経費をコメ売渡農家に負担させ、共同計算内の農協直接販売米の経費に充て、経費を減額することによって農協直接販売米の最終精算金を増額する方法を取りました。そして、不正に増額した農協直接販売米精算金と全農委託販売最終精算金の差を直販メリットと称し、その半分を農協の収益としました。農協はコメ売渡の当事者ではありません。組合員から委託販売を請けて、その手数料収入しか得られないのが農業協同組合なのです。

『農協は和解を蹴り反訴するらしい!』

 このように、被告農協は自らの収益を上げるために、約定(契約書)を無視し不正にコメ売渡農家から徴収を続け、その金額は出荷数量が確定できる平成18年産米から平成25年産米までの8年間で、約10億円を超える莫大な金額になります。さらに賠償額に対しての利息計算を合わせると、巷でニュースになっている日産会長のK・ゴーン氏のように金銭感覚が麻痺してしまうほどの数字となるでしょう。

 被告農協は裁判で反訴を行なうと準備書面に記載し、原告らを脅しています。反訴の意味を原告代理人に聞くと、自らがこれまで行ってきたコメの精算方法が間違っていたと認めることになっても、農協側が得ることが出来る徴収額を増やすことを目的とするやり方も有るとのことです。どうぞ反訴して戴きたい!今までのやり直しが可能なら、「当該年度の過去8年間にさかのぼった品種別・制度別の精算」を4千数百名の全コメ売渡農家の承諾を得て行って戴きたいものです。それが本来の精算方法であり、平成18年にすでに庄内みどり農協理事会で決議していた事項でもあります!

『適正な農協手数料と身の丈に合った経営を!』

 先に述べたとおり、農業協同組合は委託販売・委託購買を行なうことが事業主体の根幹である訳ですが、組織が大きくなるにつれ、一部の役員と一部の職員の扇動で上記の不正な精算方法を考案してきました。そもそも農産物販売の当事者ではないことの「勘違いの連鎖」が、平気で手数料収入以外に安易に収益を求める経済観念を生み出しました。

 今回の裁判で争点になると、慌てて平成27年に約定内容を変更、26年分まで遡った契約同意を取り付けたことに、違和感を覚えた組合員もいることでしょう。しかし、相変わらずの経費外だしと全農委託分と直販分の手数料を同じにする「全農見合い分販売手数料」の創設など、理解に苦しむ農協収益の構図になっています。素晴らしくも「全国でもトップクラスの手数料収入」であることには変わりません!あの「秋田おばこ農協」でさえ、不祥事の補填を何の罪もない組合員が被り、農協手数料を値上げした金額でも500円/俵なのです。今は退職なされたOBの方が仰っていたのを思い出します。「庄内みどり農協は1俵当たり800円も取らないと潰れます・・・!」

 先日、不作対策なのでしょう。突然、水稲再生産支援金なる補助金が口座振込みになりました。農協手数料を財源に今年のコメの予約数量に対して、250円/俵を交付したそうです。執行部が税務署から贈与に該当しないようにアイデアとして捻り出した「新技」なのかも知れませんが、過去には農協資材予約に対しての助成金が払われていますが、一貫性のないその都度の大盤振る舞いのばら撒きに農協経営を心配するのは筆者だけでしょうか。もし、そんな余裕がある庄内みどり農協ならば「農協手数料を初めから高く取るな!」と思ってしまいます。「農協手数料の適正な査定」を行なう必要があると思うのですが・・・。

『今年もご支援ありがどの!』

 このブログへ寄稿の「応援メッセージ」と「志(こころざし)」が届いています。本当に有難うございます!活動を後押しして戴ける皆様の貴重なご支援は何物にも代え難い尊いものと感謝いたします。私たち「庄内みどり農協の未来を考える会」は今後とも皆様に支えられながら、組合員の幸せと協同の精神を追求すべく、共に学び、共に実践できる組合員として研鑽して行きたいと考えています。来る新年も来訪者様のご多幸と、何より豊作を喜び合える年でありますよう重ねてお祈り申し上げます! 

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