我田引水(がでんいんすい)
2016.11.22
第2回口頭弁論が山形地方裁判所鶴岡支局に移管し11月17日に行われました。今回より第2陣として原告団に名前を連ねる方々も傍聴席に見え、引き締まった空気感が漂う第1号法廷でした。
鶴岡支局に審理の場を移すにあたり、原告代理人(弁護士)が「更新弁論陳述」を読み上げましたが、裁判長より途中で止められ、事前に口頭での陳述が予定されていなかったと苦言を呈される場面があり、合議制で厳しく法廷秩序をリードする裁判長の気概が垣間見られました。
今回の口頭弁論は更新手続き的な意味合いがあり、提訴内容の確認が行われましたが、25名にものぼる第2次原告団の追加提訴を受け、無限の広がりを見せる本訴訟の狙いを裁判長から尋ねられたり、未払い金の計算根拠を示して済むものではないかと原告代理人へ確認する場面もありました。違法な控除だと思うなら積算的な論拠で示し、被告側はそのことに対して抗弁するものだと・・・。実に明確な進め方で原告、弁護側代理人も異議はありません。審理を進める効率を考えている裁判長だと思いました。
「裁判の進め方」は、今回の裁判長とのやり取りで少しだけ見えてきましたが、大切なことは今後の「裁判の流れ」です。私たちの主張を司法は正しく判断していただけると思いたいですし、今回より29名に増えた原告団の皆様とともに確信します。
私たちコメづくり農家には「我田引水」と言う言葉があります。その意味は、田圃になくてはならない大切な水を、自分のところだけに引いてしまうという意味からきています。一般的に、他人の不利益になろうとも、自分に都合のいいように理屈付けや行為をすること・・・、とあります。今回のコメ精算未払金支払請求事件、「我田引水」を行なった人々は、私たち「農家」ですか?それとも「農協」ですか?
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